症例解説

右膝痛

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右膝痛

40代 男性 会社員 右膝痛

半年前、ジョギングした翌日に右膝に強い張り感が出て、歩くのも辛くなる。現在は走ると右膝が痛み、休むと和らぐ。歩くと膝の裏が張る。正座が痛くてできない。整骨院に通ったが痛みは良くならず、鍼灸ならどうにかならないか思って来院した

来院時の状態

右膝の痛みと張り感があり来院。歩行時は膝裏に張り感があり、ジョギングなどをすると膝に痛みが出てきて走れない。休むと軽減するので、だましだまし走っている。正座をしようとすると右膝が痛くてできない。膝関節の靭帯テストすべてP- 半月板も問題なし。膝完全屈曲でP+ 膝窩筋、足底筋、腓腹筋に強い圧痛あり。(Pは痛み反応の略)

鑑別、説明

靭帯や半月板に関しては、理学検査と発生機序から問題ないことを確認。膝裏の筋肉とふくらはぎの筋肉が緊張強く、膝を曲げたり負荷をかけることで痛みが出ていると考えられる。施術も直接原因の筋肉に刺鍼して、筋緊張を緩和させ筋内圧の低下を促すことで痛みは無くなるだろうと説明。

施術

鍼治療1回目

うつ伏せにて右の膝窩筋、足底筋、下腿部に刺鍼。置鍼後、抜鍼。

鍼治療2回目

「めっちゃ良くなった!けど走ったら戻った!(笑))」とのこと、

同様の施術と大腿後面の刺鍼も追加。あとは繰り返せばよくなるからしばらく走るな!と指導。

鍼治療3,4,5回目

どんどん改善しているので、3回目からストレッチ指導。4回目後から軽度運動指導。

5回目の施術で終了。痛み違和感なし。

解説

膝の痛みはいろいろな原因で起こります。骨、靭帯、半月板、筋肉、脂肪体などです。強い衝撃で痛めた場合は、すべての原因が考えられますが、徐々に痛くなったり、痛みの強弱が起こっている場合は、筋肉や脂肪体が膝痛の原因になることが多いです。痛みが動かさなくても出ている場合は、骨や靭帯に炎症が起こり膝に痛みが出ます。動かして痛む状態が常にあり、痛みの強弱も無い場合は、半月板と靭帯損傷を疑います。今回のケースは骨や靭帯、半月板は痛めてないので効率的に改善しましたが、靭帯や骨膜の炎症の場合は、もう少し時間と回数がかかります。関節内の靭帯、半月板に関しては鍼は効果がありません。出来ても一時的な痛み止め程度です。その場合は初回時に説明させていただきます。

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