ぎっくり腰【急性腰痛】

腰痛 臀部痛

ぎっくり腰【急性腰痛】について

ぎっくり腰の定義は、医学的にはハッキリと決まっていませんが、急性腰痛(いきなり起こる強い腰痛)と一般的には思われています。

しかし、急性腰痛と言っても、いろんな痛み方の方が来ますので、北京堂鍼灸の「ぎっくり腰」について解説していきます。

*ぎっくり腰以外の急性腰痛に関しても、説明していきます。

 

ぎっくり腰の特徴

  1. いきなり起こる腰痛
  2. 痛みで立てない、腰を伸ばせない
  3. 座っている姿勢や腰を曲げると痛みが軽減する
  4. くしゃみや咳で痛みが出る

 

当院ではぎっくり腰を「大腰筋の筋痙攣で起きる腰痛」と定義しています。

大腰筋が痙攣すると、腰の奥にある大腰筋が過緊張で伸ばせなくなりますので、腰が曲がった状態から伸ばせなくなり、伸ばせたとしても痛みがあるので、座って休みたい状態になります。

ぎっくり腰

↑オレンジの部分が大腰筋です。

急性腰痛で多い「立てない、動けない」ぎっくり腰は主に、この大腰筋が原因で起こります。

大腰筋は腰椎椎体の側面から、足の付け根にある小転子に着く筋肉です。

腰の筋肉では一番深く、腸の後方にある為、直接はほとんど触れれません。(わき腹から腸をずらしながら触れば多少触れますが、かなり触診しずらい筋肉です。)

大腰筋は腰を曲げる(股関節を屈曲させる)筋肉で、傷めると筋肉が伸ばせなくなるので「腰が伸びない」「腰を伸ばしていると腰痛が出る」「腰(股関節)を曲げていると痛まない」状態になります。

 

痛む筋肉が深くにある為、腰の全体が痛む、位置がハッキリしない痛みになります。

左右の痛みはわかることがありますが、表層の筋肉と違い、ピンポイントで痛む場所が、本人には正確に認識できません。

*悪化したり、時間が経過すると、曲げるのも伸ばすのも痛む状態になります。これは大腰筋以外の筋肉も、過度に緊張してしまったからです。曲がった姿勢の維持や、痛みによる防御反応で、周りの筋肉も過緊張になるのです。

 

急性腰痛の中には、腰が曲げれなくなるタイプがありますが、これは起立筋や多裂筋、中殿筋が原因で起こります。ほとんどが慢性腰痛がある方で、慢性腰痛の急激な悪化で起こります。

スポーツなどで起こる腰痛は、過度な負荷で起こる外傷なので、どこの組織を傷めてもおかしくないので、典型的な例では参考になりませんので、直接質問や治療をしに来てください。

 

ぎっくり腰【大腰筋】の鍼治療

ぎっくり腰の原因は「大腰筋」と説明してきましたが、どうやって改善させるのか?

大腰筋の痙攣には「鍼治療」が最も効果的です。なぜか?それは直接筋肉に治療できるからです。

 

マッサージや整体、お灸、電気治療器は体表から行う間接的な施術なので、効果が大きく出ません。ストレッチで大腰筋を伸ばそうとしても、痙攣していますので伸ばすと激痛です。

鍼治療の場合、深部の筋肉でも、必要な長さの鍼を用いれば、しっかりと鍼を届かせることが出来ます。

 

この「直接原因の筋肉に治療できる」のが、大きな効果を出せる理由です。*浅い鍼治療では一時的な痛み止めにはなるのですが、筋肉が緩みませんので元に戻ります。

科学的メカニズム

鍼治療は原因の筋肉に鍼を刺す事で、筋肉内の血管を広げる反射(軸索反射)を起こります。

軸策反射により筋肉内の血管が拡張して、新しい血液が筋肉内に入ります。

新しい血液に含まれる、酸素とATPが筋細胞に入ることにより、筋肉は緩み、筋緊張が緩和されます。

ぎっくり腰の場合、痙攣した筋肉が過緊張になっているので、刺鍼して痙攣を落ち着かせて、血液循環の改善で筋肉の弛緩させます。

徐々に悪くなった場合は、3回ぐらいの治療が必要ですが、いきなり起こった痙攣のみなら1回の治療で腰も伸ばせ、動けるようになります。

さらに「詳しいメカニズムについて」はこちら

 

ぎっくり腰以外の「急性腰痛」

大腰筋が原因でないタイプの「急性腰痛」に関して説明していきます。

いくつかありますが、多い順に並べます。

  • 腰部の筋肉性の痛み(大腰筋以外)
  • 腰部の靱帯の痛み
  • 急性ヘルニア
  • 尿管結石
  • 圧迫骨折

腰部の筋肉性の痛み

ぎっくり腰を「大腰筋」によるものと定義したのは、「腰が伸ばせなく、立てない」からです。それ以外の筋肉が原因の急性腰痛の場合、「腰が曲げれない、動かせれない」などの歩けるけど、動かすと痛い状態になります。

大腰筋と合わせて、急性腰痛の8割近くが、筋肉性が原因で起こります。大腰筋単独かシンプルなぎっくり腰。複数の筋肉を傷めると、いろいろな動きで痛みが出るようになるということです。

腰部の靱帯の痛み

腰部の筋肉の次に多いのが、靭帯の損傷です。筋肉に力を入れていない状態や、外からの強い外力で起こりやすく、肉体労働でも痛めます。主に棘間靱帯が傷めやすく、重い荷物を持って痛める例が多いです。

急性ヘルニア

腰に負荷がかかった際に、椎間板から髄核が飛び出ることで、神経が圧迫されて痛みやしびれが起こる症状です。本来、ヘルニアは前屈した時だけ出ることが多いのですが、痛めた当初は椎間板絵のダメージや炎症で、曲げても伸ばしても痛む状態になります。これには鍼は効きませんので、安静にして炎症が収まるまで待つしかありません。*失禁や脱糞を伴うことがあれば、すぐに手術になります。

尿管結石

尿管結石もぎっくり腰と間違われることが多い病気です。腎臓で出来た結石が、尿管を通過して膀胱にいたるまでの間、腰や背中に強烈な痛みを出します。体が揺れたり振動すると痛むので、「歩けない、動けない」といった状態になります。

圧迫骨折

高齢者の場合、くしゃみや咳、軽い転倒時などでも圧迫骨折を起こすことがあります。受傷時から数週間は炎症が出ることがありますので、その間はどの動きでも痛みが出ることがあります。ぎっくり腰と間違える高齢者はたまにいますが、これも鍼で改善する症状ではありません。

元気な毎日

まとめ

ぎっくり腰の原因は「大腰筋の痙攣」によるものがほとんどです。これに関しては鍼治療で、受傷3日以内なら1回、時間が経過していれば3回以内ぐらいで、改善して普通に動けるようになります。

ただし、ぎっくり腰とそっくりな症状で、鍼では改善しない病気もあります。

それは、急性ヘルニア、尿管結石、圧迫骨折です。

これらの症状が疑わしい場合は、治療の前後で説明しています。しかし、治療してみないとはっきりしない場合もあります。ぎっくり腰の大腰筋治療で、改善が見られない場合は、病院での確認をすすめています。

一般的なぎっくり腰は、鍼治療が一番効率的に改善するでしょう。

動けない!立てない!腰が伸ばせない!などの、ぎっくり腰でお困りでしたらご相談ください。