症例解説

耳鳴り 難聴

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耳鳴り 難聴

40代 男性 教員 右耳鳴り 難聴

13日前の朝から右耳に耳鳴りが出始めた。病院で検査したところ難聴もあると診断された。ステロイドを処方されて耳鳴りは変わらないが、難聴は少し改善されたらしい。難聴に関しては自覚症状はない。現在は強弱はあるが、高音の耳鳴りが続いている。耳鳴りが出るきっかけや原因は思い当たらない。

初期の状態

高音の耳鳴りが右耳のみあり、常に鳴っているがわかる程度で、夜の寝る前など静かになった時ほどはっきり感じる。難聴は自覚症状はない。

鑑別、説明

耳鳴り難聴の施術は患側の頸部と翳風に刺鍼することで改善することが多く、当院では椎骨動脈などの脳血流の改善で変化すると考え鍼施術を行っていると説明。ただし、症状が出てから期間が経過するほど改善しずらく、3回鍼施術して変化が出なければ改善は難しいと伝える。

経過

鍼治療1回目

右上向の側臥位にて、右頸部と翳風に刺鍼、35分置鍼後、抜鍼。

鍼治療2回目

初回の2日ぐらいから耳鳴りが少し小さくなる。変化があるので、同様の鍼治療内容で行う。

鍼治療3回目

明らかに耳鳴り軽減している。現在は残り3割ぐらいまで軽減。鍼治療は同様。

鍼治療4回目

普段の生活では、もうほとんど耳鳴りは気にならない。
治療後2週間様子見て、悪化する感じがなければ、そのまま生活していて大丈夫と伝える。

解説

今回の耳鳴りの患者さんは、2週間もたたないうちに来院したおかげで早期に耳鳴りが改善した例です。ほとんどの耳鳴り難聴の方が2,3月ぐらいで来院されることが多く、平均では2,3回ではっきりとした変化を感じます。ただし、3回鍼施術を行っても改善がみられない場合、当院の施術では改善しないです。他の治療をどんどん試す方が良いでしょう。時間がたつにつれて神経の変成が進み、改善できなくなっていきます。耳鳴り難聴に関してはわかっていないことも多くありますので、一つにこだわらない方が良いでしょう。

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