線維化を防ぎ、疼痛緩和を起こす筋組織の循環改善
線維筋痛症は、慢性的な全身の痛みと疲労感を特徴とする神経・筋肉系の疾患です。主な症状は広範囲にわたる筋肉の痛みやこわばり、関節の痛み、疲労感、睡眠障害などです。痛みは日常生活に支障をきたし、集中力や身体のパフォーマンスにも大きく影響を与えます。
原因は明確にはわかっておらず、神経の過敏性や筋肉の異常な反応が関与していると考えられています。診断は他の疾患との鑑別が難しく、主に症状と評価基準に基づいて行われます。治療には症状の緩和を目指し、痛み管理、運動療法、ストレス管理、睡眠の改善などが一般的に用いられます。
筋線維化の原因、改善維持
筋肉の線維化は、通常の筋肉組織(柔らかいゴムのような繊維)が線維組織(伸びない糸のような繊維)に置き換わることで起こります。線維組織は柔軟性に欠け、強度も低いため、筋肉の正常な機能を妨げることになります。
当院では、長期間や急激なストレス(肉体的、精神的)を受けることがきっかけになる症例が多く、強烈なストレスが全身の筋肉の線維化を引き起こしたと考えています。
局所的な筋肉線維化の方は一般の患者さんにもいます。しかし、全身性で起こるのは「脳や自律神経系」の影響を介していると思われますが、科学的にはっきりとした原因はわかっておりません。
しかし、痛みを発生させている要因はわかっていますので、痛みや自律神経症状の改善が可能です。
主な原因は、患部の筋肉の異常な緊張や内圧の上昇です。それにより患部の痛み、自律神経の興奮、筋肉の線維化が強くなります。
患部の内圧を下げ、血流を改善させることで、線維化していない筋組織を弛緩させ、疼痛緩和、線維化の防止、神経の興奮の解除が起こります。
鍼灸で難病治療
当院では線維筋痛症に対して、鍼治療により症状の改善を行っています。不眠や不定愁訴などの自律神経症状への神経興奮を解除する施術、痛みを改善させるための局所的な施術。2面的な手法を駆使して改善を図ります。
自律神経症状には、頭皮、頸、背中などの脳や自律神経に反応を起こすことができる位置に刺鍼し、
局所症状では、幹部の筋肉や神経の圧迫部などを中心に直接刺鍼を行います。
患者さんの環境などにもよりますが、若い方、症状が少ない方、症状が出始めて短い方ほど改善が早く維持しやすいです。
逆に高齢な方や、筋肉が細くなった方、長期間経過した方は、改善しても治療なしでの維持が難しく、継続的な施術が必要になりやすいです。
症状改善はするが、完治ではない
痛みや不快症状は改善しますが、現在の科学では線維化自体は無くなることはありません。
筋肉の線維化は老化現象でも起こり、長期の腰痛や肩こりなどの慢性症状でも、同じことが局所限定で起こります。
ですが、原因不明で「全身で急速に」起こることが問題であり、難病に指定される所以です。
「症状を改善させ、動ける状態を維持する。」
その為に鍼灸、マッサージ、温熱療法、リハビリ、運動なども複合的に行うことが有効的な手段だと私は考えます。
高気圧酸素による治療法も有効である論文もありましたが、結局「血液に含まれる酸素を増やす」か、鍼灸の様に「血流を良くして到達する酸素を増やす」か、やっていることは同じと考えます。
当院の難病治療について
体験の流れ
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*ふらつきや歩行に支障をきたしている場合は、必ずご家族の方が介助に一緒にご来院ください。